IELTSの試験では4つの技能をテストします。大学等への進学を前提とするモジュールと移民として移住をする人用のモジュールと2種類ありますが、前者について説明いたします。

 

Speaking Test

 

スピーキングテストにかかる時間は11分から14分程度で、三つの部分によって構成されています。Part 1では、受験者に関わる情報について、自己紹介をして家族構成の話など、受験者の個人的なことについて話します。Part 2では、トピックをあたえられ、1分間内容を考える時間が与えられてから会話を始めます。Part 3では、Part 2に関わる内容をより深く会話することになります。

 

Listening Test

 

試験時間は40分で40個の問題が出題されます。但し、実際のリスニング試験は30分で、最後の10分間は受験生が自分の回答を解答用紙に書き込む為の時間になります。選択式の問題やマッチングなどの形式で出題されます。4つのセクションがあり、各セクションの音声は1回しか流れません。そして、ひっかけ問題もあります。答えを選択する択一式問題の場合、音声で複数の似たような答えを言うことがあります。このようなひっかけ問題には、「これだ!」と思ってすぐに回答せず、全体の意味を理解してから答えを選ぶようにする必要がありますので注意が必要です。

 

Writing Test

 

試験時間は60分で2つの部分がありますので受験生は二つの部分でそれぞれ文章を書くことになります。第一の部分では少なくとも150ワードの文章を書かなければなりません。第二の部分では、少なくとも250ワードの文章を書くことになります。

 

Reading Test

 

試験時間は60分で40個の問題が出題されます。回答形式は択一式、文章のマッチング、文章を完成させる問題などです。3つのセクションがあります。


このような4つの技能を確かめる試験で国際的に認められているIELTSは英連邦諸国では大学入試に利用されています。日本でも大学入試改革の一環として、英語では外部試験の利用も検討されています。その中でTOEFLがよく取り上げられますが、欧米の人よりもタイプ能力がまだ未熟な学生が多い日本では、コンピューターでタイプしなければならないTOEFL試験は日本人の高校生には不利になるケースもあります。その点、IELTSは手書きである点で、英検からの移行が比較的楽で現実的と言えるかもしれません。